果報は動きながら待つ
(第128話)果報は動きながら待つ
自分のタイミングをベースに頑なな提案をするのは成長が止まる会社
相手のタイミングに合わせて柔軟な提案をするのが成長し続ける会社
「こんなことなら岩井さんに頼めばよかった」
先日弊社の取締役が、あるお客様からこんな言葉をいただきました。
実はそのお客様は既に別のコンサルタントと契約を結んだばかり。
でも、弊社の取締役と話をしているうちに、「今自分に必要なのは、こちらのサービスかも?」と思っていただきました。
ただ、かなりのお金を支払った直後だったので、追加で弊社と契約を結んでいただくほどの余裕はありません。
そこで、今回は「何かあったら、またお気軽にご相談下さいね」ということになりました。
会社がお客様との交渉を行う場合、タイミングは大事な要素です。
まだ起業して間もないという時に「キャッシュフロー経営は大切ですよ」とお伝えしても、たいていのお客様はピンと来ません。
また、会社が繁忙期で多忙な時に「今後に向けて社内体制を整備しましょう」という提案をしても、「そんなのは来月が終わってから」という形で即座に断られるのが関の山です。
一方、「まさにそれがウチに必要なんですよ」というようにニーズがぴったり合っても、「でも今はそれほどのお金に余裕がなくて」という状況で、契約に至らないこともあります。
つまり、タイミングという点で言えば、
- ニーズとマッチしているか
- 仕事の流れとマッチしているか
- お金の動きとマッチしているか
という観点から考える必要があります。
そもそもニーズと合わないタイミングでは成約しません。
また、先方が多忙な時期やトラブルの収拾に追われているタイミングでは聞く耳を持ってもらえません。
そして、ニーズもぴったりで、仕事の流れ的にもどんぴしゃりなタイミングであっても、お金がネックになって話が流れる時もあります。
ニーズの点で言えば、早ければ半年、遅ければ2~3年後までまたなければなりません。
仕事の流れで言えば、せいぜい待っても数ヵ月です。
そして、一番読みづらいのがお金のタイミング。
売上を上げる、銀行から借入をする、といった施策を駆使して、お金を用意され、正式に申込する会社もあれば、4、5年経っても相変わらず、お金の問題がネックになっている先もあります。
商品を提供する側としては、相手先のベストなタイミングというのはなかなか読み切れないという事情があります。
だからこそ、
手を変え、品を変え、必要な情報を定期的に伝え続ける
仕組みが必要になってきます。
今定期的にご支援させていただいているあるクライアントさんは3年ほど前に一度だけお会いした方。
その時は残念ながらタイミングが合いませんでしたが、今年に入っていろいろなタイミングが上手く重なって、より深いところまでご支援させていただいています。
袖振り合うも何かのご縁。
焦らず、気長に、でも、やるべきことは地道に続けていける会社は、タイミングさえ合えば、そのご縁をしっかりと活かすことができます。
冒頭でご紹介したお客様とも、いつか必ず何かご一緒にお仕事ができそうな予感がしています。
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