一見して遠回りでも、自ら納得する手順で必ず結果を出す
(第234話)一見して遠回りでも、自ら納得する手順で必ず結果を出す
手っ取り早い変化を求めて、やがて失速するのは成長が止まる会社
辛抱強く確実な変革を求め、やがて加速するのが成長し続ける会社
「経営のことに一切口出ししないのに、会社が変わってきています。」
クライアントさんとのセッションの中で、こんなご感想をいただきました。
経営者がコンサルタントなど外部のリソースを使って会社を変革したいと考えている時、求めていることはいくつかあります。
我々も、先方の施策が明らかに間違っている場合は、「それっておかしいですよ」とアドバイスさせていただきます。
けれども、多くの場合、理論的には正しいと考えられるが、正解かどうかは実際にやってみないと分からないことです。
この場合、会社の致命傷になるケースを除けば、まずは実行してみて、失敗した方が結果的に早く正解に辿りつくのがほとんどです。
また、起業したばかりで、初心者マークの経営者は別にして、一定の期間経営者を続けている人は、自分なりの信念を持っておられます。
このため、たいていの経営者はいくら外部の人がアドバイスしても、自分が正しいと思ったことは、まずはやってみるのではないでしょうか。
弊社でも、設立当初は、いわゆる「やり方」のアドバイスを中心にコンサルティングを行っていました。
けれども、使用するツール毎の細かい「やり方」を除けば、正しい「やり方」というのは誰が教えてもほとんど同じ原理原則のところに行き着きます。
一方で、原理原則が分かっていても、それを人が介在して実行する以上、なかなかその法則通りに事が進まないのは世の常です。
そこの課題を解決するべく、いろいろと研究を重ね、自分自身でも試行錯誤を繰り返した結果、出した結論が
経営者の深層価値観であるコアコンセプトにアプローチする
という「あり方」に重きを置いた方法です。
自分のコアコンセプトが分かると、価値判断の基準が分かるので、迷った時の決断が非常に納得のいくものになります。
先日も、あるプロジェクトのお話をいただいた際、かなり儲かりそうな内容だったので、一瞬迷いました。
けれども、そのプロジェクトの内容が自分のコアコンセプトの裏にひっかかるものだったので、最終的にはお断りさせていただきました。
それが経済効果的にみて、会社にとって正しい判断だったかどうかは、もう少し時間が経ってみないと分かりません。
しかしながら、私としては、あくまで自分のコアコンセプトに沿った形で出した結論なので、後になって「あの時プロジェクトに参加してれば、今頃もっと儲かっていたのに」と後悔しないという自信だけはあります。
冒頭で「(当社は)経営のことに一切口出ししない」と言っていただいた経営者の方にも、具体的に「この対策をやってください」、「あの仕事はやめてください」といった口出しはしていません。
けれども、その経営者のコアコンセプトに沿った形で、「この対策はコアコンセプトから見ると、どう思われますか?」、「あの仕事はコアコンセプトの裏を反映していませんか?」といった質問(口出し)はかなり細かくやっています。
人はそんなにすぐには変わりません。
けれども、毎日少しずつでも意識を持って行動すれば、1週間、1ヵ月、1年経つと徐々に変わっていきます。
粘り強く、少しずつでも成長していけるか。
安易な道ではありませんが、着実に上っていく道を我々は選択したいと思います。
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