交渉では相手の威勢に左右されず、自社の論理を冷徹に主張する
(第231話)交渉では相手の威勢に左右されず、自社の論理を冷徹に主張する
交渉相手の言葉を検証せず、後で荒波にのまれるのは成長が止まる会社
交渉相手の言葉を検証して、先に荒波を乗り切るのが成長し続ける会社
「それって、法律で決まっているんですか?」
自宅の更新手続の連絡が来た時のこと。
従来は父が連帯保証人になっていたのですが、亡くなったので、今回は連帯保証人なしで更新したい旨申し出ました。
すると、不動産屋さんからは、「連帯保証人をつける決まりになっているので、保証会社をつけます」という回答があったので、すかさず冒頭の質問をしました。
実はクライアントさんの中に不動産管理会社の経営者がおられるので、事前に対応方法を聞いていました。
連帯保証人がいない場合、今は保証会社をつけるケースもあるそうですが、オーナーさんが了解した場合は保証人なしでもOKとのこと。
冒頭の質問に対しては、「いや別に法律で決まっている訳ではないのですが・・・」ということだったので、「もう18年近く住んでおり、一度も家賃は滞納していません。今さら高齢の母に保証人になってもらうのもどうかと思うので、オーナーの方に確認してください」と言って、今はその回答を待っている状況です。
ビジネスにおいては、相手の無知につけこんで、「こういう決まりになっています」と、勝手なルールを一方的に押し付けてくることがあります。
この場合、交渉相手が専門家だったとしても、安易にその言葉を鵜呑みにするのは危険です。
専門家であるがゆえに、「これぐらいはなんとか言いくるめられる」と考えている節がなきにしもあらずだからです。
実際、先のやり取りからは、明らかに「また、面倒なことを持ち出しやがって」という雰囲気が受話器越しに伝わってきました(笑)。
不動産の更新をめぐるやり取りは、個人VS法人ですが、これが法人VS法人の場合であっても、同じようなことがあります。
特に交渉相手が自社よりも売上金額が大きかったり、上場企業であったりする場合、先方は「これぐらいはなんとか言いくるめられる」と、こちら側を舐めてかかってくることがあります。
その際、「あれっ、おかしいなぁ?」と思うことがあった時に、そのままスルーするのか、それとも、「それって、ちょっと変じゃないですか?」と指摘するのかによって、その後の対応も変わってきます。
無駄にけんかする必要はありません。けれども、相手を図に乗らせることもありません。
一番問題となるのは、問題点を見つけたにも関わらず、それを放置してしまうこと。
交渉に上下関係なし。理不尽な主張は正々堂々と論破しましょう。
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