日頃の取組み姿勢がスピードの加速を決める
(第184話)日頃の取組み姿勢がスピードの加速を決める
派手な仕事に目を奪われて、肝心の時にスピードを落とすのは成長が止まる会社
地道な仕事にも取り組んで、いざという時スピードを増すのが成長し続ける会社
中小企業はスピードが命。
とは言え、いつでもフルスピードで動けるとは限りません。
一つにはお金の問題。
特にプロジェクトで大きなお金が必要な時、すぐにその金額が調達できるとは限りません。
上場企業であれば、株式を発行して市場から調達するという方法があります。
けれども、中小企業の場合はやはり銀行借入が中心。
仮に出資を受ける場合でも、経営権の問題も絡んでくるので、オーナー企業の場合、慎重に検討する必要があります。
このため、億単位のお金が必要な時などは、事業計画を作ったり、金融機関を回ったりしていると、すぐに数ヵ月が経ってしまいます。
資金調達の場合には、銀行にせよ、投資家にせよ、会社以外の第三者が関係してきます。
したがって、交渉相手の事情を考慮せざるを得ず、こちらが時速100キロで突っ走りたいのに、時速30キロぐらいに制限されることがあります。
こんな時、影響してくるのが、会社の日頃の取組み姿勢です。
知り合いの経営者Aさんは、資金需要がある、なしに関わらず、3ヵ月毎に会社の財務状況を銀行に報告されています。
すると、3月や9月の期末が近づくと、銀行の方から「そろそろ借りてもらえませんか」と、融資のセールスにくるそうです。
この時のポイントが「定期的」ということ。
Aさんはたとえ、予算通りの数字が達成できなかった場合でも、3ヵ月毎という自主ルールを必ず守っておられます。
経済情勢の変化が激しいこのご時世。
当初の予定通りに物事が進まないのは当たり前です。
大切なのは、情勢の変化に応じて、どう次の手を打つかという点です。
この点、Aさんの会社は3ヵ月毎に定期的な報告があるので、お金の出し手から見ても、次の一手が見えやすく安心感があります。
その結果、銀行がすぐに決断できるので、資金調達のスピード感が増しているのです。
大きなチャンスは突然やって来ます。
その時にスピードを落とさずに全力で取り組めるかどうかは日頃の準備次第です。
毎日の地道な仕事があってこそ、スピードが活かせます。
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