理念と経済合理性を言葉で伝える|成長支援部からの提言(第86話)

理念と経済合理性を言葉で伝える|専門コラム「成長支援部からの提言」

理念と経済合理性を言葉で伝える

(第86話)理念と経済合理性を言葉で伝える

周囲に振り回されて、社内が混乱するのは成長が止まる会社
会社の中の軸を中心に周囲を巻き込むのが成長し続ける会社

理念と経済合理性を言葉で伝える

「土木関係の人に道をお願いするとダメなんですよ」

先週末、林業の現場を見るツアーに参加して杣道(ソマミチ)を作る話を聞いていた時のことです。


杣道とは杣人、つまり、きこりが通る、細くてけわしい山道のことです。

言葉の印象からすると、道なき道のようなイメージがします。


しかし、実際の杣道は軽トラックが通れるくらいの幅があり、杣道を作る際には重機を使っています。

このため、そこの現場だけ見ると、土木工事のようにも見えます。

でも、素人目には同じように見えても、実際には大きく違うということを学びました。


普通「道を作る」という時は目標の地点に最短ルートで到着するということが大事です。

一方で、林業に従事する人にとって良い道とはできるだけ遠回りする道。


杣道の大事な役割は伐採した木を運搬するということ。

つまり、できるだけ遠回りする道は木を集めるポイントが増えるので、便利な訳です。


また、林業にとって大事なことは「山を守る」ということ。

道を作ることで山の生態系が壊れては元も子もないので、できるだけ自然の地形を活かす形で道を作ります。

このため、山の傾斜に沿って道を作るために、どうしても遠回りする道になってしまうとのことでした。


このように同じ「道」であっても林業と土木とでは意味合いが異なります。

人によって言葉の辞書が違うのです。


会社経営においては、社内だけでなく、社外の人ともいろいろな形で協業します。

その際、言葉の辞書の違いを意識しておかないと無用な混乱を招きます


会社の数字を見る際にも、税理士の先生の最大の関心事は、税務調査で問題が起こらないということです。

また、社員との関係で言えば、社労士の先生が一番気にするのは、労務問題で会社が訴えられないことです。


でも、会社経営では

税金の問題は大事な項目の一つですが、会社は税金を払うためだけにやっているのではない

ですし、

社員との友好な関係は大切ですが、会社は存続してこそ、初めて社員の雇用を守れる

ものです。


経営者が常に見なければならないのは部分最適ではなくて、全体最適

人によって言葉の辞書が違うというを意識した上で、会社として優先すべきことを決めて、それをしっかりと周りにも伝えていきましょう


そして、会社として優先すべきことは、理念的なこともあれば、経済合理的なこともあります。

先の杣道で言えば、わざわざ遠回りする道を作るのは「山を守る」という理念的な側面もあれば、「伐採した木を運搬しやすい」というのは経済合理的な側面です。


あなたの会社で優先すべきことは何でしょうか。


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Tag: 理念 経済合理性 言葉の辞書

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