売上を自ら逃すミスオペレーション
(第73話)売上を自ら逃すミスオペレーション
商品開発のプロセスだけに労力をかけるのは成長が止まる会社
商品販売のプロセスにも手間暇をかけるのが成長し続ける会社
ある休日のこと、14時からの予定の前にお蕎麦屋さんに入りました。
ちょうど昼時ともあってお店の中は混んでおり、すでに10人近い人が並んで待っています。
入口付近にあった受付用紙に名前と人数を書いてしばらく待つことにしました。
しかし、・・・・・。
待つこと10分。待っている人は誰も名前を呼ばれません。
ちょっと店内を覗くと空いている席がいくつかあります。
そして、10分の間にも既に食事を終えた3~4組のお客さんが会計を済ませて出ていきました。
この間、店員さんは料理を運んだり、注文を取ったりするために我々の前を何回も通りますが、待っている人に対しては一声の言葉をかけません。
家内と出した結論は「別のお店に行こう!」
次の予定までにはまだ時間がありましたが、この調子だと、たとえ席に座れたとしても、料理が出てくるまで相当待たされる恐れがあると判断したのです。
結局、受付用紙に書いた名前を消して、3軒隣りのお寿司屋さんへ。
お寿司屋さんはたまたま席が空いていたので、すぐ案内され、料理もすぐに出てきたので、30分後にはお店を後にすることができました。
飲食店の場合、料理が不味くてお客さんが来ないのはある意味仕方がありません。
でも、オペレーションが悪いためにせっかくお店に来たお客さんを、料理を食べてもらう前に逃してもらうのはすごくもったいない話です。
売上を上げ続けるためには商品が良いことは必要条件です。
でも、商品が良いだけでは、売上を上げ続けることはできません。
特に飲食業を始めとするサービス業では繰り返し利用してもらうことが継続的な売上につながります。
今回、最初にお蕎麦屋さんを選んだのも、以前家内が友人と行った時に「美味しかった」と思ったことが一番の理由でした。
つまり、商品は良かった訳です。そして、外から見たお店の雰囲気はよさげな感じでした。
けれども、今回行ってみて分かったことは、お店を回すオペレーションがガタガタだったということです。
仕切る人がたまたまいなかったからなのか、その日が特別に忙しかったからなのか、真の要因は分かりません。
でも、少なくともその日の店員さんの動きを見ている限りは、来てくれたお客さんをもてなそうとする雰囲気はまったく伝わってきませんでした。
多くの会社では商品の差別化にすごくお金と時間を使います。
しかしながら、商品にかける労力に比べると、
商品を売るためのオペレーションにかける労力はかなり少ない
のではないでしょうか。
お客さんがリピートしてもらうためには、商品の魅力もさることながら、接客や電話対応、アフターフォローといった商品を売るためのオペレーションの力も見過ごすことはできません。
必要なのはお客様目線。
競争の激しい昨今、どんなに良い商品でも、お客様目線を欠いたオペレーションを続けている限り、やがて他社の商品にとって替わられます。
良い商品はそれを支える良いオペレーションがあってこそ売れ続けるのです。
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