小さな可能性を突破口に活路を見出す
(第166話)小さな可能性を突破口に活路を見出す
いつも99.999%で諦めてしまうのは成長が止まる会社
時には0.001%の可能性にかけるのが成長し続ける会社
「99.999%可能性はない」
昨年度のJリーグチャンピオンで、今期も現時点で首位にいる鹿島アントラーズ。
Jリーグ発足時に加入するチームを決める際、当時のJリーグチェアマンだった川淵三郎さんからこう言われました。
川淵さんによると、引導を渡すつもりで先の言葉を言われたらしいのですが、先方から返ってきたのは
「100%じゃないんですね!」
つまり、鹿島側は「100%Noではなく、0.001%は可能性がある」というように解釈しました。
そして、その後、観客席に屋根付きのサッカー専用競技場を作ること、といった、Jリーグ側が条件として出した難題を次々とクリア。
最終的にはJリーグへの加盟が認められ、今やリーグを代表するチームになっています。
もし鹿島が「99.999%可能性はない」という言葉を普通に解釈して、あっさり諦めていたら、今の強豪チームは生まれなかったかもしれないのです。
会社で新しい事業を始めようとした時、いろいろな障害にぶち当たります。
既にその市場で活躍している競合会社がいるかもしれません。
また、必要な資金を手当てするにあたって、メインバンクがなかなか理解を示してくれないかもしれません。
そして、もしかすると、社長はやる気でも、社員は「そんな事業など無理でしょう」と冷めた目で見ているかもしれません。
しかし、その新規事業が経営者が本当にやりたいものであれば、これらのハードルを越えるべく、なんらかの手を打つはずです。
たとえ、先行するライバル会社がいても、その会社がカバーしきれていない需要はあります。
銀行がお金を貸さないのは、事業計画の見通しがまだまだ甘いという示唆である可能性があります。
そして、社員がその事業に乗り気でないのは、その事業を今やる意義を経営者が伝えきれていないケースが往々にしてあります。
99.999%で諦めるのか、残りの0.001%を突破口に次の一手を打っていくのか。
「夢は全力で伸ばした手の指の先の1mm先にある」
は、かの秋元康さんの名言ですが、大きな可能性は0.001%の先に広がっています。
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